Link: asahi.com:オバマ氏に人種問題の影 親しい牧師が白人敵視の発言 - 国際.
8本並んだ星条旗を背にオバマ氏はこう訴えた。
「黒人への人種差別は決して過去の話ではなく、今も続いている。一方で白人にも失業などの問題はあり、困難な状況は似ている。人種の違いを乗り越えて協力しなければならない」
これまで人種問題への深入りを避けてきたオバマ氏は、米社会に横たわる差別の存在をはっきり認めた。
フィラデルフィアで誕生した米憲法前文の「われら合衆国の人民は、より完全な連邦を形成し」から引用、「より完全な連邦へ」と題した演説は、オバマ氏が自ら筆をとって仕上げたという。
<略>
オバマ氏が正面から人種問題を取り上げたのは、地元シカゴの教会でオバマ氏の結婚式や娘の洗礼を手がけるなど、同氏も「家族のようだ」と慕う黒人のライト牧師が、白人や米国を敵視するような「過激発言」を繰り返していたことが明るみに出たからだ。
「白人のアメリカ合衆国だ」「広島、長崎を核爆弾で殺戮(さつりく)しても気に懸けなかった我々が、自分の庭先で(9・11の同時多発テロとして)起きると腹を立てている」
ライト牧師が絶叫する場面が動画投稿サイトに流れると、米メディアが「人種を越えた統合」を説くオバマ氏の主張に疑問符を突きつけた。
オバマ氏は当初「私が教会にいた時には聞かなかった」と弁明。逆に黒人牧師グループから「ライト牧師を切り捨てるのか」と批判され、窮地に陥った。
18日の演説でオバマ氏は、牧師の言動を知っていたことは認めた上で、「彼の発言は間違いだ。団結が必要な時に分断をあおっている」と批判。だが、発言の背景には黒人の置かれた厳しい状況があるとも訴え、「私が白人の祖母と縁を切れないように、彼との縁も切れない」と吐露した。