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SM論
前にも書きましたが、いつのころからか
男女で飲みにいくと必ずと言って良いほど
SM論が繰り広げられるようになりました。
僕はそのことについて今まで何の疑問も抱いていなかったのですが、
先日ある女性に言われてハッとしました。彼女曰く、
「初対面でこんなにSかMか聞かれるのって・・・・
【芸人コンパ】だけだよね。」
えええええええぇええぇ!?!?
そ、そうなの!?!?
一般の人、みんな聞かないの!?!?
いやいや、実はSM論って
若手芸人にとってはものすごく大切なものなんですよ。というのも、まず芸人コンパは基本的に隣の人と
マンツーマンで話をするのを良しとせず、全体で輪になって話します。
なので、最初に相手全員にキャラクターを付けていかなくちゃ
いけないんですね。その上でもSM論は重要になってきますし、
そこから派生するエピソードトークはリアクションを
とりやすい話も多く、全体がひとつになれる
チャンスにもなります。さらには、自然と序盤から会話を下ネタに持って行ける上に、
自分と合いそうな相手を割り出す指標にもなるという
この上なく便利な代物なわけです。
もちろんそれは、コンパにあたって
「今日、一組でも多くのカップルを作り、
セックスをしなくてはならない」
という責任の重圧から来る、ストイックな思考の結果です。
若手芸人というのは舞台に営業にオーディション、毎日が戦いです。
しかも、結果が「笑い」という形ですぐに見えてしまう過酷な環境です。
厳しい縦社会でもありますし、皆さんが想像する以上に
常に大きなストレスを抱えています。しかも、極端にお金がない上にそれほど時間に融通が利くわけでもなく、
日常的なストレス発散方法は極めて限られています。
1、家にこもってゲームや漫画に没頭するか
2、無い金をはたいてギャンブルに行くか
3、唯一の特技の「しゃべり」を生かして女性とセックスするか・・・の3択です。
「2」は給料日くらいしかできないので、
ほぼ「1」か「3」になってしまうわけです。事実、芸人はきっぱりと【女遊び派】と【インドア派】に分かれます。
インドア趣味の無い芸人は必然的に「3」しか逃げ道が無くなるわけですが、
ここでもネックとなるのはやはり、お金がないということです。若手芸人は3000円もあれば1週間は遊んで暮らせます。
つまり、飲み代を払うからには、その日にセックスでも
できないかぎり元が取れないんですね。
そんな理由でコンパをするたびにセックスをしなくてはならない
悲しい宿命を背負った若手芸人たちにとって、相手がSであるか
Mであるかということは、実際にセックスをする上でも
コンパ自体を盛り上げるためにもとても大きな問題なわけです。これが「芸の肥やし」と言われる由縁。
SM論とはまさに『セイコウの鍵』なわけですね(笑)さて、そんな内容を彼女にお話ししたところ、
「ほんと、芸人の考えってよく分からないよね。
でも私、特にどっちでもないから
いつも空気を読んで・・・・
盛り上がりそうな方を
答えるようにしてるんだ」
・・・いやいやいや(汗)
すでにそれ、完全に『芸人の考え』やがな(爆)
November 6, 2007 in コラム | 固定リンク
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