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gdgd妖精s
『gdgd妖精s』という15分の3DCGアニメの脚本・演出をしています。
この作品には「監督」という役職が無いのですが、
メインでコンテンツ製作をしているのは映像を作る菅原そうたくんと
僕の2人だけ、しかも先に音声を撮ってから映像を作るという手法なので、
2人とも監督のような仕事をしています。
僕はコンテンツの概要を考え、台本を作り、声優さんの声撮りをし、
音声を放送尺に編集してそうたくんにパスするという役割で、
ちょうどバクマンのシュージンのようなポジションです。
そして「ここはああしよう、あそこはこうしよう」なんていう話し合いを経て
そうたくんが凝りに凝った映像を完成させてくれます
(なんと、たった1週間で!)。
まだ放送中でネタバレになるようなこともしたくないですし、
作品は世に出たらユーザー全員のものだと思うので裏方が率先して
発言することでイメージを壊すことを避けたいということもあり、
今回はあまり細かく書くつもりはありません。
そして、どちらかというと今作品を楽しんでくださっている方へ向けた
メッセージというよりは、もともと僕のことを知ってくれていて、
まだ『gdgd妖精s』という作品をご覧になっていない方への宣伝という
意味合いで書こうと思います。
『gdgd妖精s』をひとことで乱暴に説明してしまうと
「サブカルCG作家とぬるヲタ構成作家による本気の悪ふざけ」でしょうか(笑)
既存のジャンルで言うなら「コミカル萌えアニメ」ということに
なるのだろうと思いますが、萌えアニメとしては本来最も
重要視されるはずの作画のプライオリティがすごく低いですし、
コメディと言っても癒されるようなほのぼのした笑いではなく、
こっそり重箱の隅に箸を突き刺すような刺激的な笑いを目指しているという、
双方に対して型破りな作品だろうと思います。
そんなすごくしょうもない作品なんですが、ふと気がつくと僕がこれまでに
身につけることができた様々な経験とスキルの集大成のような、
実は僕個人としてはとても意味合いの大きな作品になっていました。
親譲りの(?)あつかましく自由で型破りな性格。
芸人時代に学んだロジカルなお笑いのノウハウ。
構成作家になってバラエティ番組で学んだ、出演者の生かし方。
深夜番組やCS番組に学んだ、低予算番組ならではのアイディア。
趣味でハマって見てきたのアニメの知識。
『コスコスプレプレ』で学んだオタク文化とバラエティの融合。
『すんげき部』に学んだ「萌え」と「笑い」のかけ算。
『侵略ラジオ!聞かなイカ?』で学んだ、アニメファン&声優ファンへ向けたコンテンツ制作。
『イカ娘×アニメ店長 DJCD』で学んだ、キャラと素の中間の魅力。
『5時に夢中!』で学んだダークホースの戦い方。
同人誌製作で学んだ二次創作の楽しさと可能性。
さらには個性豊かな同居人たちとのカオス共同生活で学んだ、
異文化との友好的な共存・コラボ法。
僕が培って来たそれらの要素に、さらに菅原そうたくんが、
バカバカしくも破壊力が凄まじいサブカル&体育会臭のある笑いと、
尖がりきったCG映像によって大きな可能性と程よい毒っ気を感じさせる世界観という、
僕には根本的に欠けていた大きなパズルのピース
「分かりやすくインパクトのある表現」を補完して
映像作品として完成させてくれています。
人生折り返しくらいまで生きると、自分の中でも、そして周りの人たちの
奇跡的な組み合わせでもいろいろなものが繋がって思わぬ化学反応を
生み出すんだなぁ、としみじみ感慨深さを感じています。
このブログの読者でアニメが好きだという人は少ないかもしれませんが、
もし宜しければ『gdgd妖精s』、見てみてください。
今なら(あと数日ですが!)ニコニコ動画で3話まで無料配信しています!
http://ch.nicovideo.jp/channel/gdgd
あ、ちなみにちょっとワケあって第3話は、笑いの質として
「別に体育会系ではないけれど、特にアニメや声優には特別興味が無い」
っていう一般層(?)の人にはやや物足りなく感じるかもしれない、
ちょっとした冒険回になっています。
もし第3話をイマイチに感じても、4話以降見るのをやめないでくださいね!
October 29, 2011 | 固定リンク | ()
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コメント
はじめまして石舘監督さま
うちの相方が『gdgd妖精s』にハマッたあげく
ブログに『gdgd妖精s』の感想をを書きました。
(絵つきで、そこそこおもしろいです。)
よろしければ、ご覧いただけると幸いです。
投稿者:エージェント高杉 at Dec 23, 2011 12:23:23 AM
『gdgd妖精s』お疲れ様でした。
素晴らしい最終回だったようですね。
(申し訳ありません、
僕の住んでる田舎では放送してなくて・・・
DVDが発売されたら拝見します)
相方の、くぼ太が、最終回の内容はもちろんのこと、
とりわけエンドロールのスペシャルサンクスで
『ブログなどで話題を取り上げていただいたみなさん』と
ファンのことを取り上げてくださったことに、
大変感激しておりました。
最終回についても、さっそくブログに記事を掲載していました。
『gdgd妖精s』の第2期が始まらないと、
いつまでも治まりそうにありません(笑)
私も第2期を心待ちにしております。
投稿者:エージェント高杉 at Dec 29, 2011 10:39:52 PM