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クリエイターの扱い方
ちょっと真面目なお話。
コンテンツ業界における「ビジネスの立場」というと
「ドライ、お金が第一、コンテンツ内容には特に興味がない」
といった冷めた姿勢ばかりがイメージされるけど、
「キャストやスタッフのテンションを上げてセールスにつながる
パフォーマンスを引き出す」というのもすごく大切な
「ビジネスの立場」の役割だと思う。
しかしそこで「契約ですから」とか、
「お金を払っているんだから責任を果たしてください」
…みたいな“ビジネス側のルール”に沿った言い方では
非ビジネス(もしくは非サラリー)の人の気持ちは動かない
ということを、意外とビジネスサイドの人は理解できていない。
ルールや価値観が違って扱いづらいのは分かるが、
その人たちを使ってビジネスをするなら全部自分たちのルールに
合わせさせるのではなく、外国人だと思って相手のルールにだって
合わせなくてはいけない。
ちなみに、一番手っ取り早く非ビジネスの相手を
コントロールできるのは、「その人のファンになる」こと。
もちろんうわべだけでなく、心から。
自分のパフォーマンスを認めてくれる相手のためなら
アーティストやクリエイターは採算度外視で頑張るし、
たとえそのプロジェクトがうまくいかなくても納得できる。
ただしこれは「仕事を仕事として割り切るな。心から愛せ。」
っていうおそらくビジネスの教科書に書かれている教えとは
正反対のアプローチになってしまうだろうから、ビジネス側の
人たちにとっては難しいことなんだろうなぁ、ということも理解している。
そのあたり、先日書いたスティーブ・ジョブズがすごいなぁ
というところに繋がる。
→刺激ビリビリ『スティーブ・ジョブズ』
ビジネス側とクリエイティブ側とユーザー側の
どこから見ても歪みのない「正解」、
より多くの人がそれを常に意識して目指せるようになるだけでも、
コンテンツビジネスはもっともっと豊かになるのではないかと思う。
October 8, 2014 | 固定リンク | ()
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