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一人前への分岐
それまでよりも規模の大きな成果を収めると誰しもその“成功体験”に少なからず縛られる。
しかしその成功のノウハウはその時には最適だったかもしれないが、多くの場合他の事例では最適とまではいかずに劣化コピーを生み出すことになる。
最初の成功体験に縛られることなくその後もケースバイケースで“最適”を探せるようになる人と、「こんなはずじゃない、あの時はもっとうまくいったんだから」と唯一の成功体験に固執し続けてしまう人の差ってなんなんだろう?
そこで何があれば後者にならず前者のルートに行けるんだろう?
未熟なクリエイターほど“自分のやり方”に固執する。
自分の好みや趣味や個人的なこだわりを入れずにまだ世の中にない新しいものを作るためには、それなりの経験と引き出しが必要だからだ。
それができるようになって初めて“一人前”ということだろうと思う。
(新しいモノを作ることが目的ではないかもしれないが、おそらくこれはクリエイターに限らない)
しかし、おそらく何かにこだわり続けている間は経験を積んで引き出しにモノがたまるような状態にはならない。
つまり最初の成功体験を忘れさせてくれる“何か”がないと一人前へのルートに分岐できないことになる。
その“何か”ってみんな何なんだろう?
僕はまだまだ一人前なんかじゃないけれど、運良く一人前への分岐点に気付かせてもらえたのは、
芸人→放送作家→アニメ監督(時には舞台も)
という「畑」が変わったことで適応することに必死になれたおかげだろうと思う。
こだわりなんか一度捨てて勉強し直さなくてはいけない環境を強制的に与えてもらえたおかげ。
振り返って考えると本当に恵まれていたと感じるけれど、これはかなりのレアケースだろうと思う。
他の人はどうやってそのルートに行くんだろう?
やっぱり先人の助言なんだろうか。
そんなことを考える暇もないくらいの忙しさだろうか。
地頭が良くて自分で気がつくタイミングが来るんだろうか。
それとも明確に気がつくことなく自然とできるようになった人しか
世に残らないってことだろうか(だとしたら本物の天才だ!)
…そんなことを考えながら今夜は床に着く。おやすみなさい。
December 27, 2015 | 固定リンク | ()