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昨今のアニメ業界にトラブルが多い理由
まるでアハ体験のように「ハッ」と昨今のアニメ業界にトラブルが多い理由が全体像として理解できた。
①もともともと実写業界と比べて工程が多いため関係セクションが多く、ぞれぞれの立場によって正義や便利がたくさんある。②そこへ昨今、ビジネスでオラオラの人たちが参入してきて関わる人たちの文化や気質も両極端になった(※この「両極端」っていうのが大きなポイント)。
③こんなに正義や文化が違う人たちが集まる業界もなかなかないのに、それを取り仕切る【制作】に全員を幸せにするノウハウがまだ無い。
「追いついてない」って言い方が正しいかも。
④というよりむしろ、もはやひとつのポジションの人たちでまとめきれるキャパシティの仕事じゃないから、いくつかのセクションが協力してまとめ上げるシステムが必要なのに、誰もそこの改革に着手できていない。
だからだ!!!
ビジネスサイドの間だけでもウィンウィンの関係を作るのは大変なのに、そこに各種クリエイター、役者、事務所などなど、実は全然「正義」が違う人たちが深く関わっている。
なんとかそれを扱うノウハウはこれまでにも業界内にあって、出来る人は出来ていたんだと思う。
しかしその段階からも「CG」や「アプリゲーム」や「遊技機」や「海外配信」などなど、どんどん関わるセクションが増えていっている。
さらにそこへ気質も文化も違う人たちが大量に流れ込んできて、そうなってくるともはやひとりの人間ではまとめきれなくなってきたん
だろうな。職種的な階層(Y軸)しかなかったところに両極端な文化圏の人種(X軸)が生まれて、一気に関わる人の座標が「面」になった。
これによって「立場が違う相手の気持ちを想像する」の「相手」のタイプが増えすぎて、もうすべてを想像出来る人が居なくなってしまったんだ。
「
文化的も立場的にも多様な人たちが増えすぎて、関わるすべての人を調整できる人が居なくなった、っていう」のがトラブル頻発の理由だ。
だから最終的に大ナタを振るって力技でなんとかするしかなくなってきた。
その結果大きな揉め事が増えるようになったんだな。
これ、業界内的にはすごく大切なところに気がついたように感じてるんだけど、響いてくれる人いるかしら…
伝われーーーー!!!!!
May 14, 2018 | 固定リンク | ()
コメント
初めまして、内容に気になり質問をさせて頂きます。確かに、昨今のアニメの制作進行には発注及び、関係先の折衝等のスケジュール管理大変だと思います。ですので制作を纏め上げるための、制作委員会では無いのでしょうか? もし宜しければ、ご教授頂ければと思います。
投稿者:sin at Jan 22, 2019 4:18:14 PM
sinさん
コメントありがとうございます。
製作委員会は複数会社が出資比率によって権利を分け合うビジネスチームです。アニメの制作は制作会社に発注します。発注に伴い要望は出しますが制作進行をまとめ上げるようなことはありません。すべて下請けの制作会社の責任になります。
投稿者:石ダテ at Feb 8, 2019 9:29:27 PM