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『100日後に死ぬワニ』への批判について
ネットなどでユーザーの共感が広がって盛り上がったものに骨太なビジネスが乗っかってくると急に冷めるよね。
せっかく盛り上がったコンテンツが最後の最後に水を差されるっていうのはエンターテイメントやサービスとして本末転倒。
誰も得をしなくて本当にもったいないと思う。
でもこれは「楽しませてもらったからには対価を払うべき」っていうのとは別問題のことで、理解するにはキングコング西野さんが言っていた「経済圏の違い」にヒントがあると思う。
今、世の中には「貨幣経済」と「評価(信用)経済」っていう別の形の経済圏が同時に存在している。
貨幣経済っていうのはお金を持ってる人や組織が大きな影響力を持つ経済圏で、もっとも大切にされているものは「資本」とそれを増やす「システム」。
評価(信用)経済っていうのはフォロワーやコアファンを持っている人が大きな影響力を持つ経済圏で、「信用」とそれを生むための「共感」や「文脈」がとても大切にされている。
そしてこの経済圏は昨今爆発的に広がっている。
双方はいわば信じる神様が違う宗教なので、同じ「経済」と言いつつもルールが全然違う。
たとえば貨幣経済ではお金を払えばタレントがどんな商品でも宣伝してくれるけど、評価(信用)経済だと「えっ?なんでこの人がこの商品の宣伝をしちゃうの?」っていう違和感を与える行動をしちゃうと一発でその経済圏が破綻してしまったりする。
『100日後に死ぬワニ』はものすごい勢いで評価(信用)経済圏を作り上げていたところに、ルールの違う貨幣経済圏が空気を読まずドヤ顔で進出してきて評価(信用)経済圏の人たちが興ざめした、ってことだろうと感じた。
March 24, 2020 | 固定リンク | ()