また事務所の話ですが、このたび新しく管理職となった先輩が、3泊4日の研修に出掛けました。
この研修、新米管理職は必修科目だそうです。
しかも3泊4日。研修にしては長期間。
僕は思いました。
「洗脳だ!」
と。
そして、その昔読んだ、とある実話を思い出しました。
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アメリカのとある田舎町でのこと。とあるボーイスカウトのような団体が、10日間程度のサマーキャンプに行く少年を、募集しました。
夏休みにキャンプ。親元から離れ、バーベキュー、テント、魚釣り、山菜取り、キャンプファイヤー、肝試し、夜空、朝露、歌いながらの山歩き。子供にとっては夢のような冒険です。
もちろん親御さんにとっても、ひと時だけ育児から離れられる、貴重な自由時間にもなります。その町のお母さんたちは、みな喜んでこのキャンプに申し込み、子供を送り出しました。
さて、10日後。
子供たちは全員、それはそれは立派な、
ネオナチ
になって、帰ってきたそうです。
空いた口が塞がらないとは、このことですよ。天使のようだった我が子が、たった10日で、急に目つきが凶悪になり、皮肉な笑みを浮かべながら、
「黒人は殺せ」
とか、
「ユダヤ人を追い出せ」
とか、
「ヒトラーは偉大だ」
とかいった類のセリフを、もごもごと呟いたり、時にはヒステリックに叫びだしたりするような、鳥肌実みたいなクレイジー・ガイに変貌してしまったんですから。
「いったいウチの子に、何が起きたわけ!?」
あまりといえばあまりに突然の出来事に、家族は泣けばいいやら笑えばいいやら、その町はしばらく散々だったそうです。
僕は、泊りがけの研修、と聞くと、いやそもそも、「研修」という言葉を聞くと、いつも、とにかくまずはじめに、このエピソードを思い出します。
そして、自分は決して洗脳されやしないぞ、と、意を新たにするのです。
みなさんは、僕のようなひねくれた大人には、ならないでくださいね♪
いやーそれにしても、先輩、どんなになって帰ってくるんでしょう? すっかり違う人になってしまっていることを、密かに楽しみにしてたりもします。