東大柏キャンパスの一般公開を、
はんどー隊ブログのちべと相方と一緒に見に行きました。
-----------------------
今回一般公開していたのは、以下の研究所、大学院、センターです。
- 宇宙線研究所
- 物性研究所
- 大学院新領域創成科学研究科の基盤科学研究系、生命科学研究系、環境学研究系、生涯スポーツ健康科学研究センター
- 気候システム研究センター
- 空間情報科学研究センター
- 高温プラズマ研究センター
- 人工物光学研究センター
もうちょっとでいいから気を使えばいいのに。
お客さんは、
生涯学習に興味のありそうなお年寄りと、
小さな子どもを連れた家族連れがメイン。
それに混じって、中学の科学部みたいな子たちとか、
東大を受験しようと思っている子たちみたいなのが、
混じっていました。
20代~40代のバリバリ働いていそうな男女は、
ほとんどいませんでした。
行ってみた感想は……
すごい面白かったです!
スピードを意識せず、トレンドも意識せず、
ゆっくりと時間をかけて1つのことを調べている、
そんな学際的な様子が伝わってきました。
そして、調べていることの内容も、
詳しく知ると面白そうなものが多いし、
僕のような超文系にも丁寧に説明してくれるし……
全ての大学がこういう一般公開をすればいいのにと思いました。
学生も、研究成果をみんなにも見せたいだろうし、
一般の人も、学問や大学院や研究所に好意を持つし。
なんでやらないんだろう? 何か問題があるのかな……
残念ながら、あまりにもたくさんあって、
全ては回りきれなかったのですが……
以下、特に記憶に残っているものの中で、
あまり難しくなく紹介できるものを、リストします。
(クリックで動画)物性研究所にあった、巡回セールスマン問題。
画面上の点(=お客)を1回ずつ訪問するとした場合、どういうルートが最短かを計算するという実験だそうです。
物性研究所にあった、低温状態を作る意義についての説明。
絶対零度を目指している研究室に貼ってあったもので、
「低温では、熱運動に隠されていた物質の真の姿(基底状態)が見えてくる」
と書いてあります。
男前な文章だなー。低温にそんな深い意味が隠されているとは、考えたこともありませんでした。
基盤科学研究系にあった、ホログラフィのブタ。
これ、実はブタは見えている場所にいないんです。手を重ねると通り抜けちゃう。
鏡の屈折を上手に利用して、本当はここにないブタを、しかも立体として見せているという仕掛けです。
「ユピキタス」を説明するための道具一式。
ここにあるiPodやらぬいぐるみやら目覚まし時計やらは、実は全て無線ネットワークでつながっていて、どれかの操作が他のどれかに影響していくという、ほのぼのとしてるけど実は未来な実験でした。
基盤科学研究系。
(クリックで動画)強烈な磁場の上に1円玉を立てると、1円玉がゆっくりゆっくり倒れていくという、不思議な実験。
ちなみに、院生の方々が「大丈夫ですよ」と言っていたにも関わらず、これの撮影後、僕のデジカメは壊れてしまいました……
(クリックで動画)写真や動画だと判りにくいのですが……ちょっと今までにないくらい立体的に見えてびっくりの、3Dグラフィックスです。人工物光学研究センターにありました。
(クリックで拡大)物性研究所にあったレーザー。ただのレーザーなのですが、やはりとてもキレイでした。
分子模型で研究室の頭文字を作ってました。物性研究所。
(クリックで動画)物性研究所にあった、液体チッ素の中にゴムボールを入れるという実験。
ゴムボールは凍り、落とすとバラバラに砕けてしまいます。古タイヤの処理などに便利とのこと。
液体チッ素の説明をするお兄さんは大変にプレゼンが上手で、子どもたちがたくさん群がっていました。
その他、
- 僕の英語の発音の弱点を指摘してくれる実験
- 脳波でパソコンを動かす実験
- 超流動体(超電導の液体版。超電導における電子みたいに、チューブの中を、永遠に液体が流れ続ける。超流動体の中では、渦はたくさんでき、しかも渦の強さは変わらない、など)
- 画像からその画像に写っているものが何であるかを認識(画像のエッジを検出し、あらかじめ登録してある画像とパターンマッチング)
- プラズマ発生装置(木星のプラズマと同じ形のものを生成)
- 類人猿と猿人の違いの研究
ネットについての研究も、
無線や広帯域みたいなところから、
ブログの活用まで、色々展示されていました。
興味深かったのは武田研究室。
もちろん研究が主なのですが、
「Semblog:メタデータによる個人間情報流通プラットホーム」など、
実際にネットで使えるサービスを作ろうとしていました。
次世代のグーグルになれるでしょうか?
帰り際の夕暮れ時、
ふと学内のカフェを見ると、
ケータリングの食べ物とビールで、
研究生のみんなが打ち上げ会をしていました。
爽やかでした。