こんにちは。日本中すっかり夏休みモードで、僕の脳内もお休み気味です。
しかも暑さと冷房負けで、なんかダルい……そんなことないですか?
なので、今週の小鳥ピヨピヨは、いつもと趣向を変えて、「お盆休み特集! アメリカの人気ブロガーインタビュー」をしようと思います。
元記事のインタビューは、ちょうど1年前にTIMEのオンライン版で行われたものです。計5人にインタビューしています。それを1日1人ずつ翻訳していきます。英語の得意な相方に簡単な訳チェックをお願いはしていますが、基本的にそんなに熟考してないので、ところどころ訳や日本語が怪しいかもしれません。ご容赦ください……
まず1回目は、芸能系ブログで独自の地位と人気を博している「Pink Is the New Blog」のインタビューです。このブログを運営しているTrent Vanegasは、なかなかイケメンなような気もします。ではどうぞ。
--------------------------------------
Q&A:良識あるゴシップ・ブロガー
8月14日のニューヨーカー誌でニコラス・レーマンが、「偉大な市民ジャーナリズムであれば、プロに頼らず、自分たちだけでその分野について詳しく知ることができるはずである」と言っている。
もし市民ジャーナリストの成功基準が「人気」なのであれば、トレント・ヴァネガスはその頂点に君臨しているといえるだろう。 一切のマスメディア的バックグラウンドがないにも関わらず、ヴァネガスはセレブのゴシップを扱うブログ「Pink Is the New Blog」を立ち上げ、そしてそのブログは当の有名人たちやその他マスコミ、そして一般人の間で話題となり、1ヶ月で20万人の読者を獲得した。
読者を退屈させないよう、ヴァネガスは愉快な見出しと、星と皮肉たっぷりの吹き出しでいっぱいの写真で、ブログの記事を埋めている。最近ロサンジェルスに引っ越したヴァネガスに、インタビューを試みた。
Pink Is the New Blogをはじめた時期と理由を教えてください。
僕はPink Is the New Blogを2004年6月にスタートしたんだけど、ブログ自体は2002年の8月からやっていて、Pinkはその分家なんだ。
僕はそもそも、とにかく毎日何かを書くクセをつけたかった。で、オンラインでそれをやって、友達と家族くらいでもいいんだけど読者がいてくれば、何か書くことのモチベーションになるかなと思って、ブログをはじめたんだ。だから、そもそもの(ブログをはじめた)目的は、自分自身のエクセサイズのためだった、というわけ。
毎日書くことが必須条件だったし、それに、僕は自分の視点からしかモノは書けないから、自然と(ブログの)内容は映画と音楽についてになっていった。だから書くのは楽しいよ。
セレブとセレブ好きな多くの読者人が、僕のただの毎日の書き物を、今あるようなものにしてくれた。これは意図的にやったことじゃなくて偶然なんだけど、とても幸せに思ってるよ。
あなたのブログは、他の大勢のセレブ(を扱う)ブログに比べて、かなりおとなしいと思います。あなたはブログを書くとき、読者のみを意識していますか? それとも多少は有名人のことも考慮しますか?
わからないな。難しい問題だよ。もちろんよくそれについて考えてはいるけど、結局全員を喜ばせる方法なんてないだろ。例えばジョークをいいたいな、と思うとする。パリス・ヒルトンとニコール・リッチーについて辛辣なことをいいたいとおもったら、すべてを感じ良くなんて書けないよ。
まあ、気にしてたら何も書けないし、時にはジョークもいうよ。いずれにしろ、セレブがジョークを解するかなんて気にしてられないよ。幸運なことに、今まで会ったセレブはみな僕によくしてくれたし、彼らはみなPinkが好きで、そこに書かれたジョークも面白いといってくれていたけよ。
キャメロン・ディアスは、度が過ぎてないのが良いと言っていた。ディアスには僕は最近少し辛らつに当たってるんだけどね。なんか最近、彼女のサインをしたり写真を撮られたりすることを嫌う、セレブが取りがちな態度が気に障るんだ。どんな有名人も、最初は自分が関連しているグッズを買ってくれたり自分を支持したりしてくれる熱心なファンを求めるけど、彼らは金持ちで有名になると、そういう熱心なファンたちに時間を割かなくなるだろ? 僕はそういうのに腹が立つんだ。
彼女いわく、彼女について書いてある文章は笑えるし、褒め言葉として受け取ってるっていってたよ。彼女は、ぼくが楽しんで書いているだけで、別に意地悪しようとしてるわけじゃないってことを理解してくれているみたいだ。
米国のセレブに対する熱狂ぶりについて話を移します。米国はこの点については過剰ですね。また、このバカ騒ぎはアメリカの知的レベル低下現象のうちのひとつだといっている人たちもいます。あなたの意見は?
知的レベル云々ってのは、どうしてそんな話になるのか判らないけど。 僕の考えは、セレブ関連のニュースの需要は、リアリティ番組が増えてきたからじゃないか、ってこと。リアリティ番組は一般人とセレブの垣根を壊したんだ。
普通の大学生が、ある日Real Worldに出演して世界中の人に顔を知られる。僕は、リアリティ番組のメジャー化が、セレブのことを知りたい、そして自分もセレブになりたいという強烈な需要に油を注ぐことになり、そして、情報がすばやく行き渡る現在の環境が、この熱狂にさらにガソリンを放り込むことになっていると考えている。
なぜ、あなたのセレブブログが、他の同種のブログよりも人気なのだと思いますか?
僕は、できるだけ文章に自分のパーソナリティを注入するようにしている。 読者の要求に応じる必要はないと思っているけど、読者に語りかけるように書くようにはしているよ。
僕は記事を、日常のたわいもないおしゃべりのようにしようとしているんだ。「holla」とか「yall」とかは言わないけど、僕の文章はとても家庭的で、読者は友だちのブログを読んでいるように感じるだろう。それが僕が、記事を書くたびに気をつけていることだ。
これからについて話しましょう。pinkの将来はどうなりますか?
終わることはないと思うよ。Pinkに記事を書くことは、僕にとってはとても楽しいことなんだ。
僕はもう2~3年、1日も欠かさずブログを書いているし、やれるトコまでやってみようっていう気にもなっている。この「職業倫理」的な何かが、僕を今の地位に導いたのかもね。毎日、何がしか書くことはある。そしてどうせ書くんだったら、自分自身を楽しませるためにも、面白いことを書こうと思う。
まあ、けど…語るに足るような、パリス・ヒルトン風の馬鹿話がたくさんありすぎるだけなのかもしれないけど。
(元記事)
--------------------------------------
ブログがきっかけでセレブたちと交流するようになってるみたいですね。うらやましい限りです。
僕がこのインタビューで一番良いと思ったのは、「僕は記事を、日常のたわいもないおしゃべりのようにしようとしているんだ。」っていうところです。そう、ブログを、雑誌の記事やエッセイと違ったものにしたいのであれば、このスタンスを取るのが、一番やりやすいんじゃないかな、という気がします。
スタンディング・イン・ザ・ウェイ・オブ・コントロール
ゴシップ (著)