なんにでも「はじめて」があります。
もちろんボケにも、そしてツッコミにも。
僕のはじめてのツッコミは、たぶんあれは3歳か4歳くらいの頃。
テレビでアニメ「デビルマン」の再放送を観ていたときでした。
デビルマンのオープニング曲、憶えてますか?
以下のように、必殺技を次々と歌い上げる箇所があるじゃないですか。
デビルアローは超音波
デビルイヤーは地獄耳
デビルウィングは空をとび
デビルビームは熱光線悪魔の力 身につけた
正義のヒーロー デビルマン デビルマン
ある日のこと。
いつものようにテレビの前でデビルマンのオープニングを聴いていたら……
ふと、ひらめいたのです。
他の必殺技はともかくとして……
「地獄耳」は悪魔の力でもなんでもないんじゃないか、って。
子どもにとってはコペルニクス的な大発見ですよ。たぶん顔を真っ赤にして母親や友だちに教えまくったはずなのですが、誰にも感心された記憶がないところを見ると、たぶん僕はその時、単なるバカだけどテンション高い子ども、だと思われてたんでしょうね。走ってるだけなのに奇声上げて喜んでる歩きたてみたいな。
でも、茂木健一郎だって、たぶんこういった経験から「クオリア」やら「アハ体験」やらを思いついたんじゃないかな。今度機会があったら話してみたいと思います(なさそうですが)。
感動する脳
茂木 健一郎 (著)
p.s.機会があったらいつも口を酸っぱくして言うようにしているのですが……アニメ版ではなく、漫画版のデビルマンを読んだことない人は、お願いですから一度読んでください。漫画の域を超えて芸術の域に達している大傑作です。(小鳥で言及その1、その2)
デビルマン 全5巻セット 講談社漫画文庫
永井 豪 (著), ダイナミックプロ (著)