nobさんが留学中に体験した、日米の感性が違いすぎるというエピソードが、なかなか示唆に富む笑い話なので、みなさまと共有したいと思います。
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それは、学生の一人、仮にポールとしときましょう、ポールが自分の研究発表をしていたときのこと。
ポールが一生懸命プレゼンしていると、突然、1人の男、仮にホセにしときましょうか、ホセがポールの話を途中で遮って、全然プレゼン内容と関係のないことを質問しだしたのです。
ホセの空気読めてないっぷり、そして自分の質問に自分で悦にいってるっぷりに、nobさんは呆れ返ったそうです……
が、
真の驚きは、その後でやってきました。
ポールは、怒るどころかニヤリと笑って、ホセを指差して、こう言ったんです。
ポール:「グッド・クエスチョン!」
Σ( ̄ロ ̄lll) なんで!?
nobさんはあっけにとられましたが、その後の海外生活で、どうも米国では「空気が読めないほうが優秀」と思われるケースがままあることに気づいたとのこと。
その日本とまるで違うノリに、nobさんは文字通りカルチャーショックを受けたのだとか。
確かに外国での発表を聞いていると、聴衆の方が、なんとかして壇上のアイツが答えに窮する質問をして、自分が問題発見能力のある優秀な人間だということをアピールしようと手ぐすね引いて待ち構えている、そんな雰囲気を感じることがありますね。
その気持ちが前のめりになりすぎると、ホセみたいに全然関係ないことを質問するようになるのだと思います。
そして、ポールは半分は時間稼ぎのためにでしょうが、残りの半分は本当にグッド・クエスチョンだと思ったんだと思います。
なぜならばオレを困らせたから。その内容はともかくとして。
「KY」という言葉が流行るほど空気を読むのが普通になっている日本とは、180度違いますね。
そういえば留学経験者や海外滞在が長い方の中には、ごく稀に、空気を読まないのが芸みたいになってる方がいらっしゃる記憶がありますね。あれは米国式ということなのかもしれないと、今思いました。
まあ個人的には、「KY」よりは「グッド・クエスチョン!」の方に好印象を感じますね。僕も空気読みに関しては全然自信ないし。
実際のところは中間あたりがいいんだろうなー。
KY式日本語―ローマ字略語がなぜ流行るのか
北原 保雄(編著) (著), 「もっと明鏡」委員会(編集) (編集)