先日、「国際墨画会展」というのに行ってきました。
場所は乃木坂の国立新美術館。
国際墨画会は、世界に水墨画を広め、
国際文化交流を図ろうとしている団体です。
水墨画というと、普通僕たちはこういうものを連想しますが。
国際墨画会は世界的な団体ですから、
当然、世界各国から、
さまざまな個性やお国柄を反映した水墨画が集まってきています。
そんな中、僕の目は、アフリカから届けられた、
ひとつの作品に吸い寄せられていきました。
……水墨画?
自分の目が信じられません。
あまりにも、従来の概念からかけ離れすぎています。
水墨画を水墨画たらめている要素が、少しも見当たりません。
というか、後頭部に彫られた
先史時代を思わせるタトゥーはいったい何でしょうか?
でも……「心穏やかな境地を表現しよう」という
その気持ちだけは、結果としては伝わってくるんですよね……
不思議です……
でもまあ、顔を書いたからいけなかったのかもしれません。
風景を描けば、かなり水墨画っぽくなるのではないでしょうか?
……なりません(泣)。
恐らく水墨画の歴史上使われたことのない色の組み合わせで、
雄大なアフリカの自然を余すところなく表現しています。
っていうか左のイルカ状の生き物はなに!?
明らかに敵意むき出しなんですけど!?
狩り……の最中ですかね……
しかも命がけの。
でも……「自然の美しさを表現しよう」という
その気持ちだけは、結果としては伝わってくるんですよね……
不思議です……
水墨画の新時代は、アフリカの人々が切りひらくんだと思いました。
超頑張って欲しいです。応援しています。
水墨画へのいざない
小林 東雲 (著)