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2007年1 月 6日 (土)

Link: 2007年を斬る: 「働く」って何だっけ? (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

 「2人の石切り職人」という寓話があります。旅人がある町を通りかかったら新しい教会が建設されているところだった。建設現場では2人の石切り職人が働いていた。旅人が1人の石切り職人に聞いた。「あなたは何をやっているんですか」。すると、「俺はこのいまいましい石を切るために悪戦苦闘しているんだよ」という答えが返ってきた。もう1人の石切り職人に同じことを聞くと、2人目の男は目を輝かせてこう言った。「私は人々の心の安らぎの場となる素晴らしい教会を作っているんです」。つまり同じ仕事をしていても、その彼方に何を見ているかが全然違うわけです。

<り>

日本は高齢化社会だから大変だ、お先真っ暗だって言うでしょ。逆なんですよ。世界一の健康長寿国で、世界第2位の経済大国で、科学技術が最先端で、高学歴社会で、こんな豊かな国は世界中どこを探してもほかにないんです。だから、世界のモデルケースになるような素晴らしい高齢化社会の模範を作ろうと言ってほしいんですよ。

<り>

 政治家でも官僚でも経営者でも、リーダーの究極の役割というのは、どんな厳しい状況でも光を見つけて、それを語るということなんじゃないですか。物事をポジティブにとらえられるかどうかです。高齢化社会の負の側面を軽視しているわけではありません。難題山積です。でも「2人の石切り職人」の寓話のように、とらえ方によって全く違う見え方になってくる。

<り>

 これからは「知識社会」だと言われますが、これは知識が価値を失う社会なのです。つまり、言葉で表せるような知識は誰でも手に入れられるようになる。インターネットで検索できる、電子辞書には100冊分もの辞書が入っている。知識がコモディティー化して、逆に価値を失ってしまうのです。これからは言葉にならない知恵、マインド、人間力という方向に進んでいきます。


Link: 2007年を斬る: 「働く」って何だっけ? (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

「千人の頭となる人物は、千人に頭を垂れることができなければならぬ」

<り>

今までメーカーの現場などでは、「カネのためにやってるんじゃないんだ」「俺はこの製品に命を懸けているんだ」と誇らしく言っていた社員が、成果主義が導入された途端に「こんなに安い給料でこき使われたんじゃ、やってられない」と言い出すという具合に、意識のスイッチングが起こっちゃったわけです。重大な落とし穴です。

<り>

 もちろん、日本の労働観が手放しで良かったかと言えば、そうではなくて、一歩間違えば、「傍を楽にする」のではなく「皆で楽になる」というぬるま湯文化に陥ってしまうことも少なくなかった。

<り>

近江商人の心得「売り手よし、買い手よし、世間よし、三方よし」


Link: 2007年を斬る: 「働く」って何だっけ? (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

例えば、これから徒弟制が復活するんですよ。

NBO 徒弟制ですか?

田坂 ええ、徒弟制です(笑)。昔の徒弟制はあまりに非効率でしたから、マニュアル化、システム化、ナレッジベース化ということをやってきたわけですよね。「知識」については、誰もが簡単に手に入れられるようになりました。例えば、ファストフード店などでは、高校生のアルバイトでもすぐに戦力になるようにマニュアル化が徹底されている。その結果、経験が少ない若手でも組織の中で即戦力になるんだという意識が社会的に強まったのです。若手は自信をつけました。多くの企業で、「若手をもっと活用しよう」「若手のやる気を引き出せ」ということが叫ばれるようになった。

NBO 若手の不満が溜まっているなんて話は、どこの企業でも聞きますね。

田坂 ところがですよ、世の中はらせん階段をぐるっと回って1段上がってしまった。知識を身につけているなんてことは当たり前になってしまったのです。マニュアル化なんて、もう競争にならないわけですよ、当たり前ですから。

 そうすると、どうなるか。例えばコンビニなら、もっと知恵と工夫を凝らしてお客様のニーズに応えた棚割ができるかとか、気持ちよく挨拶するといったマインドサービスができるかみたいな方に向かっているわけです。単なる知識を超えて、深い知恵とか言葉にすることが難しい間合いとか、経験を積むことでしか得られない何かの方に戻ってきた。

 メンターとかコーチングが流行る背景にはそういうことがある。私は、間もなく「師匠」という言葉が復活して、洗練された徒弟制が復活すると思いますね。若手にすれば、少しぐらい知識を身につけただけでは全然プロとして活躍できないと感じる時代になり、年輩から見れば若手を管理するのではなく、師匠として本当に高度な知恵を伝承できるかがマネジャーやリーダーとしての資質になってくるんです。

<略>

 市場原理、競争原理というのは生産性を上げるということです。もっと働けということでもある。ではどうやって働かせるかというと、3つの言葉に走ってしまう。「生き残り」「勝ち残り」「サバイバル」です。頑張って働かないと生き残れないぞ、勝ち残れないぞ、サバイバルできないぞと強迫するわけです。

NBO 我々マスコミもこれでもかというほど使う言葉です(苦笑)。

田坂 その根本には、「人間は生存が危うくならないと頑張らない」という人間観がある。確かに人間には怠け者の側面もありますが、脅かされてばかりでは嫌になってしまう。働きがいとか生きがいといったポジティブな面を論じないと社会全体がおかしくなってしまいます。


Link: 2007年を斬る: 「働く」って何だっけ? (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

 では、日本人の報酬観はどうかと言うと、これらの2つはもちろんなのですが、これら以外の目に見えない「4つの報酬」を重視しているんです。第1に「働きがいのある仕事」。これは「仕事の報酬は仕事」という考え方に通じる。第2に「職業人としての能力」というもの。腕を磨くことそのものに喜びを感じるのです。日本人って何でも「道」にしちゃう人たちで、例えば“編集者道”というようなものがあるでしょうし、私は“シンクタンク道”なんて言っています。「求道、これ道なり」という名言があって、道を歩むことそのものが幸せな状態だと思っていたりするわけです。

 第3が「人間としての成長」。腕を磨くということは、イコール、己を磨くことにつながる。「人間成長」が報酬だと思っているんですよ。だから、定年退職の時に、「おかげさまでこの会社で成長させてもらった」なんてつぶやくんですね。そして第4が、「良き仲間との出会い」です。「縁」という思想です。

 これら4つが、日本人が働くことの喜び、つまり報酬になっている。そのことをしっかり見つめ直しておかないと、日本における労働論議というのは非常に浅いものになってしまう気がします。


Link: ダニエル・ピンク インタビュー by 大野和基.

①デザイン ここまで物質的に豊かになると商品やサービスにしても機能的であるだけでは魅力的には映らない。クルマがいい例ですが、美しく感情に訴えるものを創ることが不可欠です。

②物語 情報やデータは氾濫しているなかでは、議論に打ち勝ってもやがて誰かが必ず盲点をついて反論される。肝心なのは相手を納得させる話ができること。人の記憶は数字や事象が先行するわけではなく、物語として残ります。ストーリーテリングの力は何にも優る武器になる。

③調和 バラバラなものを一つにするカです。私はシンフォニーと呼んでいますが、分析だけではなく、全体像を描いて新しい全体観を築きあげることは、あらゆる仕事、企業がグローバル化するなかで一層重要になってくる。

④共感 論理だけでは立ち行かなくなるのは世界の外交を見ていても明らかです。成功するのは、何が人々を動かしているのか理解して人間関係を築き、相手を思いやることのできる人。医者などでも患者の身になって話を聞けるかが問われる。

⑤遊び心 笑いやユーモア、娯楽が仕事面でもプライベートでも大きな恩恵をもたらすことは数多くの例で証明されています。遊びがあるからこそ仕事の倫理が高まることもある。日本人に多いようですが、深刻になりすぎるのは人生全体に悪影響を及ぼすことがある。

⑥生きがい 物質的なニーズが満たされてくると、精神性の価値が高まってくる。お金だけでなく働く意義を求める社員も増えています。企業にしても、目標に沿った形でうまく意義を取り入れられるかが業績にも関係してくる。消費者にとっても「生きがい」のニーズは高まっている-。

第1は「境界を超えられる人」。以前は専門分野で知識を身につけれぱ成功が保証されたが、今後は全く異なる仕事を同等にこなせる人が多額の報酬を手にできる。米国ではピアニストにしてコンサルタント会社経営、牧師兼小児科医、数学者兼デザイナーなど実際にマルチな活躍を見せている人はいます。現代社会はマルチカルチャー。複数の言語を操り、複数の専門性を持つマルチな人間が、困難な問題を解決するシーンは増えていくでしょう。

第2は「発明できる人」。今日のビジネス界では革新的な製品がごく短期間で一般的な消費財になってしまう。けれど、発明や画期的なアイデアの大半は既存のものを組み直すことで生み出されています。調和のカを利して開発していければ、発明自体は不可能ではない。

第3が「比喩をつくれる人」です。人間の思考プロセスは大部分が比喩的ともいわれており、この能力が斬新なものを考案し創造することにつながることも多い。また比喩は他者との理解の助けにもなる。

Link: 雇われない働き方とは?『フリーエージェント社会の到来』著者インタビュー.

企業に属さず、自らの力で事業や人生のかじを握る働き方、フリーエージェント。米国では労働人口の 4分の1、3300 万人がこの働き方を選択しているという。

<中略>

ベストな人たちを引き留めておいて、自分たちがその人たちの能力を活用したいときにどう備えるのか。自由に働く人たちの自主性が今、企業の悩みの種になってきました。

<中略>

専門知識は会社に属するものではなく、本来個人に所有権があるという常識を受け入れるべきだと思います。プロジェクトで契約をするということは、そのとき必要な専門知識を、そのときだけ借りる、そのことにお金を払うという考え方に、今後企業は慣れなければならないと考えています。

<中略>

少ないながら、2、3 のアメリカ企業で、イン・ハウス・エージェンシーと呼ばれるチームを社内に抱えている例があります。市場における仲介機関のような機能をするチームですが、外部ではなく、社内にあるチームで、外部のヒューマンリソースとの関係をきちんと保つという役割を果たす。たとえば、以前その会社に勤めていたが、もう引退した人とのネットワークを維持するなどです。

<中略>

適切なのは英語でいう Talent。適性、能力を持っている。そこが一番大事です。どういう特性を持ち、どんな仕事ができるのかが大事なのです。


Link: 2007年を斬る: 竹中平蔵からの直言 (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

良い数学者とは“解ける問題”を探し出す者だという有名な定説がありますが、政治のアジェンダ設定もそれとよく似ています。解けない問題をいくらやっても前に進めない。確実に解ける問題を設定し、しかも国民、経済のためになり、なおかつ世論の流れにも乗っていなければならない。

Link: 2007年を斬る: 竹中平蔵からの直言 (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

竹中 こういう言い方をさせてください。2つの教訓があると思います。1つは担当大臣はすごい力を持っているということ。担当大臣がその気になれば、どんな改革でも必ずできる。担当大臣がその気にならないと何もできない。

 もう1つは、あえて言葉を選ばずに言わせていただくと、やっぱり民間人は弱いんです。民間人は争いごとはしたくないんです。一方、霞が関や永田町の人間は争いごとで食っている肉食動物みたいなところがある。民間人は巻き込まれたくないんですよ。


Link: 2007年を斬る: 竹中平蔵からの直言 (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

本来、政府と日銀が一体となってアウトカムを決めたなら、それを達成するためにどのような金融政策を採るのかは日銀が独立性を保って決めればいいんです。今のような状況は、日銀にとっても不幸だと思いますよ。

Link: 2007年を斬る: 竹中平蔵からの直言 (ニュースを斬る):NBonline(日経ビジネス オンライン).

 少なくともここ数年のうちに、プライマリーバランスを回復するための消費税引き上げなんて全く必要ありません。国民が税を負担するから将来にわたって社会保障をしっかりやってくれというなら、そのようにすればいい。でも議論を混同してはいけない。

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