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わたしの大好きな辺境作家、高野秀行さんがブログで勧めていて思わず手に取った一冊。
出版されたのは今から20年近く前。しかも中公新書。
なのでカタい本かと思いきやさにあらず。
著者のトルコ旅行記…というか冒険記といったおもむきで。
エンタメ・ノンフィクションとも言えるかもしれない。
言語学者である著者が、初めてトルコを訪れて
その文化や、人々の優しさやおおらかさに魅せられていく。
一方で、トルコのもう一つの顔…多様な言語や民族を抱えているにも関わらず
その多様性が抑圧されている実情に気づいていく。
西洋と東洋とが交差する場所、という認識をトルコには持っていたけれど
当然、その混ざりあう場所ですべてがきれいに溶け合っているわけではなくて
混ざりきらない様々な民族や言語がマーブル模様のようになっているのがトルコ。
あまりに日本から遠く、かつ情報もないので知らなかったけど。
クルド人問題…とかたまに耳にするけど
現地で起こっていたのはこんなことだったんだーと思い知らされ。
という小難しい話はともかくとしても、旅行記としてとにかく面白い一冊でした。
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