シラヌイです。
たまには小説の感想なども。
モダンタイムス (Morning NOVELS) | |
伊坂 幸太郎 講談社 2008-10-15 売り上げランキング : 1206 おすすめ平均 10年後に書いてもらいたかった。 検索を躊躇したくなる、ちょっと怖い話です。 作者らしい作品だが・・・ Amazonで詳しく見る by G-Tools |
映像化される作品多数で最近すっかり大人気の
伊坂幸太郎さんの最新作です。
システムエンジニアの主人公が、
優秀な先輩がなぜか途中で投げ出した上に逃亡した
ものすごくラクそうに見える案件を引き継ぐところから
物語が始まります。
あるキーワード(「播磨崎中学校」「安藤商会」「個別カウンセリング」)を組み合わせて検索した人には次々と恐ろしい目に遭う…そんなプログラムが仕込まれていることに気付いた主人公はいかに・・・!!という
非常におもしろかつ手に汗握る展開の小説なのです。
この小説のテーマとなっている(と私が勝手に思っている)のは
「この世界は誰かが一手に牛耳っているというわけではなく、一定のシステムみたいな秩序のもと、気付けば誰もがその通りに動き、世界が形作られている」みたいなもの。
ちょうど、ゆーじさんが以前の記事で紹介していた
「金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った」を同時に読んでいたので
(この本、確かにちょっとトンデモっぽい部分もあるけど、金融の流れみたいなものを知るにはとっても良い本だと思いました。ゆーじさんご紹介ありがとうございます!!)
ごくごく当然の流れとして受け止めている昨今の様々なものも
こういう「システム」のもと出来上がっているのではないか、と
背中がぞぞぞーっとしたのでした。
偶然っておそろそしいです
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